はじめに
靴下編みの本を購入しました。
かの有名な「1号針で編むくつ下 ソックニッティング」です。
価格:1,320円 |
こちら、最早プレミアがついている「毛糸だま No.165 2015〔春号〕」の靴下特集に、新作を加えて再編集ということで、わきわきしながら購入しました。
以下、かなり辛口のレビューであることをご了承ください。概ね私のレビューは辛口です。
ブックレビュー
見たことがない靴下の編み方が載っている
私が今までに読んできた靴下の本は、つま先から編むか、履き口から編むかのどちらかでしたが、この本では上記2種に加え、かかととつま先を後付けするやり方が掲載されていました。
また、つま先から編む靴下でも、作り目の種類が豊富です。ターキッシュキャストオンの他、フィギュア8やホリゾンタルトウなども掲載されていました。Judy式作り目は載っていなかったです。
いつもつま先からJudy式作り目→引き上げ増し目、という一辺倒の編み方をしていたので、試してみたいものがたくさんあります。
トップダウンにも挑戦してみたいですね。私、トップダウンの靴下は実は一度しか編んだことがないのです(梅村マルティナさんの平和の靴下を「気仙沼 森」で編みました)。
目数が多いのでは? と思われる作品がある
私の足は25.0Eサイズです。幅は標準的ですが、甲は薄い方なので、普段は1周60目で編んでいます。
60目で編んでいても、手加減がゆるかった場合は、履いた後にずるずる下がってくるので、きつめに編むよう心がけています。
反してこの本、女性用の靴下で1周80目のものなどもあります。
その靴下はゴム編みですし、私はその靴下を編んでいないのでわかりませんが、恐らく女性の標準的な足のサイズの方からすれば、かなりゆるゆるになるのではないでしょうか。足サイズ25.0E、身長168cmの私ですらゆるくなりそうな予感がします。着画で見てもゆるそうですし。
そのため、折角編んでみたくても、サイズ調整の術を覚えてから挑戦しよう、となってしまいます。
構成がバラバラ&不親切
トップダウン、トウアップ、トウ&ヒールのあと付けの作品がバラバラに掲載されています。
どうせだったら、トップダウンの章、トウアップの章、などに分けておいて欲しかったです。
また、編み図記号の説明が巻の途中にあったり、一番後ろにあったりと、こちらもバラバラ。
編み図と編み文の記載もページが離れている(これに関しては印刷の都合もあると思うので目をつぶります)。
私も含む靴下初心者の方にとってすれば、「段消しって何ですか?」となりそうなものですが、靴下特有と思われるその説明もない。
そもそも、右上・左上二目一度はともかく、右上・左上三目一度の編み方すらも載ってないですからね。別の棒針編みの基本の本を用意しないと編めません……。
以下は私も持っているお勧めの本です。
棒針編み きほんの基本 これならできる!みんなの教科書 [ 小須田逸子 ] 価格:1,760円 |
また、各毛糸ごとのゲージもどうせなら欲しいものですが、紹介されている全ての糸についてはだいたいこれくらい、といった目安しか書いていなかったりもします。いいんですか、コロポックルとOpalの記載ゲージ、かなり違いますよ……。
トウアップの編みはじめを底中心に移動する
初心者だったり、目数を変えたりする身からすれば、この一文があることによって、より話がややこしくなる気がします。後述しますが、わたしもこの一文を読み飛ばしていたことにより、訳がわからない状態になりました。
ターキッシュキャストオンで作り目した後、そのまま脇から増やしていけばよくないですか? どうして端っこをわざわざ中心に移動させるの? という点がわからない。無論その理由の説明もないです。
総括
初めて靴下を編む方にはお勧めできない本ですが、靴下を楽しんで編めるようになった方が見分を広げられるという本としてはお勧めです。
初心者には以下がお薦めかな。
- トウアップ
つま先から編む、かんたん、かわいいくつ下 海外で大人気!新しい編み方 (Handmade Life Series) [ 大内いづみ ] 価格:1,430円 |
- トップダウン
価格:1,540円 |
靴下編み
気を取り直して。
使用毛糸
Opalのフンデルトヴァッサーシリーズ、3207番のSave the seasです。
青にえんじや黄土色が混じっていて、濃い色のデニムや白いトップスに合いそうな糸だと思います。これ、ずっと編んでみたかったのですが、今回遂にという感じです。
価格:1,736円 |
編んでいる途中のこと
今回、この本と自分のオリジナルを混ぜています。
つま先とまちの増やし目について
この本を読む前からつま先部分のみは編んでいました。Judy式作り目と引き上げ増し目の作り目です。
が、今回まち部分を引き上げ増し目ではなく、ねじり増し目にしたところ、こちらの方が自然ではないかと思いました。
これはつま先でも同様なのではないか? と思ったので、次回試してみます。
ご参考までに、左がねじり増し目、右が引き上げ増し目のまちです。
右のほうが、右斜め上に向かうラインがくっきりしているように思います。編みやすさでいえば引き上げ増し目なのですが、ラインが目立たないのがねじり増し目のまちですね。
尚、写真はパターンや目数が異なりますのでご了承ください。
今度、つま先もねじり増し目で増やすパターンで検証してみたいと思います。
かかとについて その1
いつもはショートロウのかかとを編んでいるのですが、今回はまちありのラウンドヒールにしてみました。
今回参照した靴下のデータは1周64目、対して私は1周60目で編んでいたので、サイズ調整が必要でした。
ここで先ほどの「トウアップの編みはじめを底中心に移動する」を読み飛ばしていたことにより、なんというかもう訳わからない状態に陥ってしまいました。普段はしないかかとの作り方で、目数も違うので当然といえば当然なのですが……。
なので、今回はだいたいざっくりこんなもんだろうでかかとを作ってしまいました。結果、履ける靴下には一応なりました。そこまで変にも見えてないでしょう……?
ちょっとくらい間違っていても、どうにか履けてしまうところが靴下もとい編み物の良いところだと思いました。はい。
かかとについて その2
かかと折り返し部分(下記写真部分)について、今回は本の通り、表目の段で滑り目と表目の繰り返し、裏目の段は裏編みで編みました。
以前に編んだユキロザさんの靴下(ユキロザさんのパターンで友人の靴下を編みました)では、裏目の段で滑り目を行いましたが、結構違いが出てきます。
左が表目での滑り目、右が裏目での滑り目です。
今回のように、表目の段で滑り目をしたほうが、より表面の凸凹が大きくなるのだとわかりました。
ショートロウの靴下より全長が長い
かかとのまちの関係なのか、ショート郎で編んだ靴下よりも、足首~ふくらはぎまでの長さが長くなりました。
下記、比較用です。左は今回の靴下、右側は同じく4plyの糸で、脚の長さを70段にしたものです(REGIA Tweedで靴下編み。Addi Sockwonder Laceの使用感は?)
ゴム編みの長さはむしろ右側の方が1段だけ長いのですが、大分長さが変わってきますよね。
履き口の色が左右で違ってしまった
これはちょっと心残りですかね……。
でも、私パンツ派なので、見えないといえば見えないですね。
データ
- 使用毛糸:Opal 3207 Save the seas 計69.9g
- 使用針:Addi 2.5mmの80cm輪針、2.5mmのSockwonder Lace、2.0mmの80cm輪針。
- Judy式作り目で28目作り目→60目まで引き上げ増し目で増やす。
- 足先から14.3cmになるまで編む(足のサイズ:25cm)。次段から底部分でねじり増し目とメリヤス編みの段を繰り返し、底が52目になるまで編む。
- かかとはラウンドヒール、引き返しは28目、ドイツ式引き返し編み。引き返さない目は12目。
- 脚は70段。
- Addi 2.0mm 80cm輪針にて2目ゴム編み13段。Jeny式伏せ目。
おわりに
予想以上に長くなってしまいました。
まちありの靴下、見かけはともかくフィット感はとても良いので、これから色々と作ってみようと思いました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
コメント
はじめまして。まいこといいます。
私もこの本買いました。靴下は、はき口から編む方法で何足か編んでいますがつま先から編む方法は初めてトライします。
この本の「編み始めを底中心に移動する」の意味が全く分かりません><
いま試行錯誤しながらトライ中です!
やはりこの一文が理解しづらいのは私だけではないのですね。
良かったです。がんばってやってみようと思います。
まいこ様
コメントいただきありがとうございます。
そうですね、確かに「編み始めを底中心に移動する」は、あまりよくわからなかったですね……。
靴下編みは試行錯誤の経験が必要なものと日々感じています。
お互い頑張りましょうね。
お返事ありがとうございます。
色々ネット検索したりしまして、なんとかつま先部分はクリアできました。
ありがとうございます!