AmuhibiカラーのGavstrik Shawlを編みました

編み物
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はじめに

Instagramで時々見かけるので気になっていたGavstrik Shawlですが、英文パターンと諭吉越えの値段に怯えながらも、夜中のテンションで発注してしまいました。

どうにも透かし編みだとか、柔らかで繊細な模様が似合うタイプではないこと、色も編み物によくありがちな白とかパステルなどの柔らかな色調ではなく、むしろ濃い色が似合うことなどを考慮して(骨格ストレート、童顔だけども直線寄り、パーソナルカラー秋冬)、ファッション性を重視して選んだ感じですね。編めるかどうかも考えようか自分。

あと個人的な事情として、大物を編んでみたかったというのもある。

それが1月の話で、3月末発送の予約分でしたので、3月末に届きました。

キット開封

チェックシート

3月下旬の某日、メールでA4のPDFが4枚届きました。
Gavstrik ShawlはLサイズとMサイズとがあるらしいのですが、どうやらLサイズの方で、どの段でどの操作をすればいいかをチェックできるシートだそうです。
1段1段やることが書いてある。基本英語のKとかPとかで、時々日本語が混じっています。

が、この時点ではそもそもKが表編みでPが裏編みだということしかわかっていなかったので(英文パターン初心者がなぜ手を出した……)、ふーんと思ってスルーしていました。
その時期、仕事がめちゃくちゃ忙しかったというのもあります。

後述しますが、このシートがめっちゃくちゃ優秀でした。

毛糸とレシピ

チェックシートが届いてから1週間後くらいで毛糸が届きました。じゃん。

全てISAGERの毛糸です。どれが何g入っていたかは後述しますが、ネットで見ると結構糸長がギリギリという説があるため失敗は許されず、更に今まで触ったことのある毛糸と質感も細さも全然異なるということもあり、「これはえらいもんに手を出してしまった……」みたいな感じで戦々恐々としていました。

下段左側のAlpaca 1の手触りが最高。あと、こんなに細い毛糸なんて編んだことない。
Spinniは伸びない感じの糸でした。毛糸って伸びるものだと思っていた。

これがオサレ毛糸店が取り扱うオサレ糸か……。

あ、英文パターンを日本語に訳したと思しきレシピも届きました。表紙も含めて全9ページ。なんかとても分厚くて良い紙でした(そこ?)。

試し編み

もっと色のチョイスあったやろ

さて、今回のキットは糸長がギリギリらしいという噂もあったことから、少し編んでみてゲージ取ってということができるか微妙そうだったのと、そもそも英文パターン初心者もといガチの素人だったことから、手持ちの糸で試作品を作ってみることにしました。

糸は安定のメリノクイーンとパピーニュー2Plyです。

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このパターンでは、基本的にはメインカラーのSpinniとAplaca 1を2本取りして編んでいき、時々Spinni1本で差し色が入るというものなのですが、試し編みをされる場合も、基本的に2本取りで編んでいった方がいいです。

というのも、糸2本ある前提のパターンだということもあり、1本取りで編むと詰む箇所が発生するからです。具体的には「指でかける作り目をする」という箇所です。1本取りだと巻き増し目になってしまうのではないかな。

さて、この試し編み、結論やっておいてよかったです。
というのも、今回かなりテンパっていました。

原因その1 初英文パターン

初英文パターンで大物を行くなよ!
と思いました。このキットをポチった時の深夜のテンションがおかしかったとしか思えない。

前述の通り、Kが表目、Pが裏目くらいの知識しかない初心者もとい初学者でしたので、チェックシートと英文パターンを見比べつつ、毛糸と格闘する時間が必要でした。

原因その2 i-code

このショールの端っこの紐のような部分なんですが、レシピで「i-codeの要領で」と書かれていました。
i-codeとかやったことないけど……?

ということで動画を検索しつつ、どうにかi-codeを習得。要するにリリヤンを棒針上に再現するってことなんですね?
ただ、端っこの目がどうしてもゆるくなりがちですね。そこは本番でも糸を引きしめつつ調整しました。

原因その3 ゲージと針の太さ選定

今回のキットですが、糸長がギリギリだったり、はたまた足りなかったりということが発生しうるということが、ネットで調べているうちにわかってきました。
実際、Spinniのアクセントカラーの重量にかなりばらつきがあって、具体的には一番重い糸玉が11.2gだったのですが、一番軽い糸玉は8.7gしかありませんでした。糸長で測ってるから大丈夫だよ、と書かれてはいましたが、ちょっと不安だった。

もっと言うと、わたしは手が小さくなる傾向があるので、キットと同じ太さの針を選んでいいのか? という葛藤もありました。レシピにも「ショールはあまりきつく編まないようにします」って書いてあるしね。

このキットで指定されている針の太さは3.5mmだったのですが、素直に信じて3.5mmでいいのか、日本規格の5号(3.6mm)や6号(3.9mm)の方がいいのか? と迷いました。

迷った結果、4つの太さの針でそれぞれ標準的なゲージを取ってみるという暴挙に出たのですが、その結果、標準的なサイズより1号上げると良い結果が得られるという結論に達し……たものの、それで本当にいいのかどうか本当に迷いました。

尚、今回の試し編みは5号(3.6mm)で編んでみています。本番は6号(3.9mm)で編んだんだけど、試し編みのゲージ的にも5号でよかったな。本番の糸ではないもののジグザグ模様のゲージが25目33段と、ほぼ記載のゲージに近かったので。

本番

道具

様々な葛藤の末、指定針3.5mmとありましたが、日本規格の6号(3.9mm)の針をチョイスしました。

Sheeplさんの輪針80cm 6号、ハマナカの靴下用5本針 6号です。

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両先針が必要なレシピだったのですが、両先針は日本規格しか持っていないので、全て日本規格に合わせることにしました。目数が6目と少ないので、靴下用の針がぴったりでした。
また、靴下用の針って靴下にしか使わないのでは? と購入時には思っていたものの、実際は帽子のトップ部分を編んだり、今回のようにi-codeを編んだりと、小回りを利かせる必要のある箇所でちょいちょい使うので、あると便利ですね。

尚、今回はビビって6号で編みましたが、出来上がりサイズやゲージを鑑みると、普通に5号でよかった気がするな……?

あと、今回は竹の針でしたが、金属の針で先が尖っているものがあれば、そちらの方が編みやすい気がする。Gavstrik Shawlはねじり増し目が頻発するパターンなのですが、右針がねじった目に入らず、いちいち指でつまんで右針に目をかけていたので、もっと先が尖った針であれば楽だったかなと思います。

次に編むのであれば、多分Addiかニットプロの金属針を持ち出すと思います。丁度ニットプロの金属付け替え針を買ったばかりですし……。

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パターンの編みやすさ

アイロンかける前の図

編み終わった今の段階で言うんですけど、Amuhibiさんのこのキット、英文パターン初心者には最高ですね。

チェックシートが超優秀

1段1段でやることが全て書いてある。なんなら中盤あたりからほとんど冊子を見ておらず、ほぼチェックシートしか見ずに編みました……。

直線的で規則的なパターン

端っこの方以外でやることは繰り返し。端だけ注意していればいいです。

間違ったときに戻りやすい

前項とも若干共通しますが、透かし編みだったりかごめ編みだったりって、戻るの大変だったり戻れなかったりするじゃないですか。
少なくとも今のわたしに透かし編みで戻る技術があるかというと微妙です。

ところがこのショールは、増やし目減らし目はあるものの基本メリヤス編みガーター編みの組み合わせなので、間違ったときに戻るというのがとてもやりやすいんですね。
かつ、糸にハリがあり、毛足も長くないので、モヘア戻れない問題のような状況が発生しづらいです。

また、基本端以外は同じことの繰り返しなので、目数を頭で数えながらのながら編みも可能。

1段が長すぎない

今更ながら、このショールのLサイズは仕上がりサイズが縦73cm、横170cmとそこそこのサイズ感です。
編む方向としては、45度の二等辺三角形の三角定規をイメージしていただき、45度の隅っこの部分からi-codeで編み始め、90度の角の向かいの辺(=一番長い辺)を底辺とした場合の高さ部分が1段の目数のピーク。そこからもう片方の45度に向けて減らし目していきます。

これ、何が言いたいかというと、かの有名なNuvemショールなど、中心から外側に向かっていくショールのパターンや、マフラーのようにずっと1段の目数が変わらないパターンだと、後半にかけてどんどん1段の負担感が増してきて、最終的に心が折れる可能性がありますよね。特に中央から外側に向かっていくタイプ。かぎ針編みでいうドイリーやテーブルセンターなんかもそうかもしれない。後半になるにつれてどんどん慣れてくるとはいえ、ね。

が、今回のGavstrik Shawlは、中盤に目数のピークを迎え、後半どんどん目数が少なくなっていく。これが何を意味するかというと、慣れという問題ももちろんありますが、後半どんどん楽になってくるんですよ。

にもかかわらず、1段で最も多い目数が201目(先ほどの三角定規の例でいうと、90度の角の向かいの辺を底辺とした場合の高さ部分)。靴下編みでいうと、わたしは1周68目で編むことが多いので、約3段分。それくらいなら全然心も折れずに行けました。

細かいところをどうするか決めておく

今回のキットやレシピはとても親切なキットだとは思うのですが、それでも書かれていないところはあって、例えばM1(ねじり増し目)では左右どちらの糸が上に来るかを決めておくとか、CO(作り目)時に、2本取りのうちどちらを親指側に持ってくるのかとか、細かいところは自分で決めてどこかにメモしておくことをお勧めします。

備忘までに書いておくと、わたしはM1は元左側にあった糸が上に来るようにねじり、COはSpinniが手前、Alpaca 1を人差し指側に置くよう統一しました。
こちらは正直好みの問題だと思いますので、わざわざ書かなかったんだろうな。

糸の切り替えについて

基本的にはベースカラーのSpinniとAlpaca 1の2本取りで編んでいくのですが、時たまアクセントカラーのSpinniが挟まってきます。

このアクセントカラーは2段で色替えをするのですが、この時は糸を切らずに端の方で糸を渡した方がいいですね。思った以上に渡した糸が目立ちませんでした。

また、ベースカラーのSpinniとAlpaca 1の色が定期的に移り変わっていくのですが、糸が足りるかという懸念が大きかったので、糸始末用の糸端は大体10cm少々くらい残していました。
Spinniはこれでよかったと思うのですが、Alpaca 1は滑りが良くてとじ針から抜けてしまうので、もう少し多めに残しておいた方が糸始末の作業性がいいです。大丈夫、後述しますがAlpaca 1は結構残りますよ。

編み上がりと仕上げ

編み上がり

ブロッキング前の図

2週間ちょっとかけて編めました。
折り返し地点を過ぎると本当に楽しくなって、そこから数日でしたね。

ブロッキング

普段ショールとか編まないので、ブロッキング用のツールがうちにはありません。当然ブロッキングワイヤーとか、よく聞く100均のプレイマットなんかもなし。

ブロッキングワイヤーはなくてもいいにしても、なんらか床に固定はしないといけないと思ったので、たまたまうちにあった未使用のフロアマットの残りを組み合わせて、まち針で止めてブロッキングすることにしました。

普通のお家にたまたま未使用のフロアマットがあることはないと思いますし(今回ほんとにたまたまだった)、今回使ったマットをこの先別用途で使用することもあると思うので、次回以降どうするかはまた考えます。本当はブロッキング用に100均のフロアマットを買っても金銭的には別によかったのですが、今状況的に物を増やせないんですよねぇ……。

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出来上がり

サイズ、重量

ブロッキング後のサイズは縦83cm × 横205cmです。水通し前の重量、194.0g。
ちょっと待て、なんかでかくないか。
(レシピのサイズは73cm×170cm)

これ、いくつか理由があると思うのです。

まず、ブロッキング時に伸ばしすぎちゃった説。特に横幅。

あと、針が太すぎた説。
すっぽ抜けていたのですが、海外の方は手がきつめの方が多いと聞いたことがあり(日本でいうところのアメリカ式の人も多いと聞いたことがある)、確かにわたしの手は日本の中では1~2号分きつめですが、海外もといグローバルスタンダードとしては、指定針3.5mmの輪針でちょうど良かったのではないか、という気もしてきました。

あれですよ。使う人の本体がでかいですし(168cm)、この先使ったり洗ったりで縮む可能性も大いにあるので、仕上がりサイズに関してはあまり考えないことにします。

糸の残り

Before
After

これ、編み始める前どころかキットが届く前からずっと心配していた点です。
果たしてキットの糸で足りるのかどうか。

結論、足りました。Spinniのメインカラー2色だけ、内心ハラハラしてましたけど……。
それどころか、メインカラーのSpinniとAlpaca 1を購入すれば、アクセントカラーに関してはもう1枚、下手すれば2枚、同じものが編めるだけ残っています。

いや、これほんとにやっちゃおうかな……?
しかも、今度はもっと細い針で編むだろうから、ともすればアクセントカラーはもっと残りますよね。

種類メイン/
アクセント
色番編む前中盤残り差し引き
使用重量
コメント
Spinniメイン3s51.2g34.1g4.1g47.1g
Spinniメイン4s53.9g20.9g3.9g50.0g一番ハラハラした
Alpaca 1メインE3s薄グレー52.3g33.5g16.3g36.0g
Alpaca 1メインE4s濃グレー51.9g32.6g15.5g36.4g
Spinniアクセント1s薄茶10.3g9.7g7.5g2.8g
Spinniアクセント10s10.3g7.8g6.9g3.4g
Spinniアクセント19sグレー9.5g8.7g6.4g3.1g
Spinniアクセント26s濃茶8.7g6.6g6.2g2.5g当初一番ハラハラしてた
Spinniアクセント29s10.5g8.9g7.8g2.7g
Spinniアクセント5411.2g9.1g7.5g3.7g

おわりに

ということで、初英文パターンと言って良いかどうかは迷いますが、どうにか大作を完成させることができました。
軽いよーあったかいよー。
そして透かし編みとか生成りとかパステルカラーなんかのかわいい系が本当に似合わないから、今回のパターン最高です。

編むのも楽しくてもう一回編みたいくらいです。何枚も編まれる方の気持ちがわかる。
定期的にAmuhibiさんで予約販売されているようなので、挑戦されてみるのはいかがでしょうか。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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